プログラミング体験会( 2023年1月6日実施済 )


 

━━話題目次━━

 

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(1) この行事の目的

  1. 地域社会を醸成する住民間交流促進行事として企画
  2. 地域連携で教育のIT化とSTEM教育に関わっていく

GIGAスクール構想:文部科学省指針 / 世田谷区(教育政策部 教育ICT推進課)実施

  1. 生徒にタブレット型情報端末を配りました!
  2. 校内(高速)通信ネットワーク(*)を整備しました!

(*)その先にあるサーバーの利用を認識しましょう

 

STEM教育:文部科学省 / STEAM教育等の教科等横断的な学習の推進

この科学技術の普及したこの社会で、どんな領域で働くにせよ、それを使いこなせるほうがいい。社会に出る前の生徒を「文系か理系」に分けてその分野に特化した教育をしていいてはこの実情に応えられない。

 

▶学校でも塾でも無く、家庭と地域が協力して自主的に多様性を持って取り組む活動

  • 小学校:国が決めた「教育」(内容、方法、教師)
  • (私)塾:(大多数は)学校に準ずる「学習」

JKK住まいるアシスタントの機能=

「地域社会を醸成する / コミュニティ活動支援」に適合。協力をいただいている。

 

総務省から「地域ICTクラブ」というものが提示されています。(*下のチラシを参照)

《児童生徒と地域住民が集まり、楽しいことや興味を持ったことをテーマに技術を学び合うところ》

 

▶ITの説明には技術用語が登場しますが、まずはその日常的な意味を確認しておきましょう。ふつうの国語辞典や英和辞典で調べて、その一般的な概念をとらえましょう。

例1) ルーターとはなにか?

route(動詞):荷物の経路を決めて発送する

-er(接尾辞):~する装置。ここでは、情報の経路を決めて交信する装置

 

▼(*)地域ICTクラブのチラシ(総務省)

▲こちらをリックすると掲載元(総務省)のチラシにアクセスできます
▲こちらをリックすると掲載元(総務省)のチラシにアクセスできます

 

▶素材)例:無償あるいは安価な教材

  • Scratch3:開発環境(エディター、シミュレーター、コンパイラー)
  • make code : 開発環境(エディター、シミュレーター、コンパイラー)
  • BBC micro-bit : マイクロコンピューター基板
  • 周辺機器:(興味があれば)モーターやLEDを利用

 

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(2) Scratch体験 ━ 自己紹介プログラム

■Scratchは非営利団体Scratch財団によって設計、開発、維持されています

https://scratch.mit.edu/

■Scratcher(スクラッチ・ユーザー)の年齢分布

Scratcher(スクラッチャー)とはscratchi.mit.eduのアカウントがあり、

所定の基準のプログラムを公開する者

  • 小学4年生(10歳)から中学2年生(14歳)の利用者数4千万人
  • ピークは6年生にあるが、幅広い年齢まで分布
  • アカウント数は1億を突破(2022年12月)
Scratcherの年齢分布(2022年11月現在)
Scratcherの年齢分布(2022年11月現在)

▶緑の旗(左上)をクリックすれば、スクラッチで書かれたプログラムが実行されます。

名前を聞かれたら、2文字ほど入力してください。

はじめてのプログラミング教室でデヴィンと出会いました。

名前を交換して勉強を始める場面を想像してください。

名前を聞かれたら、ファーストネームから2文字ほどを入力してください。

それをあなたのお名前として対話が進む形にプログラムされています。

▶今上で体験したプログラム(名詞)は、「教室でデヴィンと会い名前を言ってから勉強をはじめる」という文章を書いたものです。ここで表現したものをシステムと言います。システムはことばで書くことができます。

  • プログラム(動詞)とは文章を書くこと。
  • スクラッチの世界(開発環境)ではスクラッチ言語で文章を書きます。
  • スクラッチ言語で書いた文章はスクラッチの世界でだけで通じます。
  • プログラミングは、プログラムすること。" program + ing "(動名詞)

▶中を見るために、まず"SCRATCH"(右上)をクリックしてください。

https://scratch.mit.edu/サイトが開きます。これをスクラッチ・プログラム開発環境と呼びます。無料でスクラッチを学ぶことができます。アカウントを持てば、保存や共有もできます。(因みに筆者はsckyodoという口座名で作成しております)

  • アカウント(会計口座)…本人の他、管理者、利用者が知るもの
  • パスワード(合言葉)…本人のみが知るもの

▶上のプログラムは、「おしゃべりまさR4」の[中を見る]をクリクしてするとその文章が見えます。どう書き換えたい? ← 改造、改訂、リミックス

  • 書き換える前に、コピーを保存し、ファイル名に自分の名前を加えてください。
  • 例えば、背景を変えて、それにふさわしい対話にしてみましょう。あるいは、対話するかたの顔写真を組み込めば写実性が増します。
  • 文章を書くには、単語と文法が分かるだけでは意味のあるものができません。例えば、物語を書くにはそのストーリーが必要となるように正五角形を描くプログラムを書くには、その性質を書き込むこととなります。
  • この下に多角形を描くプログラムへのリンクをおいておきますので試してみてください。
  1. スペースバーを叩くと動き始めます。
  2. 紙面をクリアするかどうか、外接円を描くかどうか、何角形か描くか、何角形まで描くか、聞かれますの答えてください。その後、指定の通りに動くはずですので!
  • プログラムは、絵、音、物語、物事の性質や法則など、たくさんの要素から構成されます。他の参加者と好きなところや得意な部分を出し合ってやるといい。

 

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(3) プログラミング体験 ━ ピンポンゲーム

  1. https://scratch.mit.edu/サイトにて、「作る」をクリック
  2. 白紙が広がります。ここにプログラムを書きます。まず、ファイル名をつぎのように決めてください。ピンポン名前01としておきます。名前はご自分がわかればいいです。
  3. 「チュートリアル」をクリック
  4. 「ピンポンゲーム」(10番目)をクリック
  5. 説明(動画は見なくていい)の右矢印をクリックするごとに工程が進められますのでプログラムを書き進めてください。
  • いまやりたく無いかたは、下記に示す制作例「ピンポンまさ01」を実行してみるだけでもかまいません。このファイルを開いたらすぐにコピーを保存し、上記のとおりファイル名を書きかえてください。
  • 上の例題をもとに、つかいやすさやおもしろさを向上するように改善していくことでプログラミングのいろいろな局面を学んで体得していくことができます。
  • 背景、スプライト、ボールの初期位置、終了条件の設定など、好きなように、楽しく編集していきましょう。下記に改造例:11ピンポン02anykeyを掲載しておきます。
  • このゲームでは、[もし端に着いたら、跳ね返る]というブロックが主要な機能をはたしていますが、それが無かったら?壁への入射角を計測して、反射角を算出しその方向へボールを走らせるという機能を自分で書かなければなりません。煩雑なプログラミングかもしれませんが、ここに変化を持たせることができ、もっと面白いゲームとなるはずです。

 

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(4) 横スクロール・プログラム ━ 宝とりゲーム

  1. 緑の旗をクリックすれば始まります。
  2. 矢印キーで猫の位置を操作できます。
  3. 宝物をとることができれば1点獲得です。5点でゲームクリアとなり勝ちです。
  4. 向かってくるか壁にぶつかるとゲームオーバーとなり負けです。

 

  • このシステムを書くうえでは、ピンポンゲームより創作する要素(ストーリー、背景、スプライト、音楽)が多くあり、その分難しさがありますが、それぞれの要素を作成することが好きな人や得意な人と協力して作ると楽しくでき、しかも、面白いゲームとなることでしょう。なお、これは2021年1月に東京都文京区のだいたさん(4年生、女子)からいただいたものであることを記して感謝いたします。
  • 下記にリミックス(改造)例を示しますが、スプライトの動き、ポイント獲得システムなどをもっと使いやすく改善を要するところです。
  • 以上スクラッチへの取り掛かり方を示しました。このあとお時間のあるときにでもゆっくりと楽しみながらやって見てください。

 

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(5) マイクロ・ビット ━ BBC micro:bit

  • スクラッチでゲームを制作してもコンピューターのことはわかりません。それはスクラッチがコンピューターの実態を覆い隠すものだからです。そこで、もっとコンピューターのことを実際に見ていくことができるマイクロビットという小さな基板(カードの半分の大きさ)を紹介します。
  • マイクロビットは、教育用マイクロコンピュータ基板で、まずイギリスの小学生の全員に無償で配布され、その後、広く世界各国に普及しました。
▲BBC micro:bit (V2.2) たて:42mm、よこ:52mm
▲BBC micro:bit (V2.2) たて:42mm、よこ:52mm
  • Target MCU, Nordic Semiconductor nRF52833 (64MHz Cortex-M4F, 512kB Flash, 128kB RAM)
  • Interface MCU: NXP KL27, 256kB Flash (128kB reserved for future enhancement), 32kB RAM

▼Hardware block diagram

  • マイクロビットは、非営利団体に管理されています(The Micro:bit Educational Foundation is a not-for-profit organisation that aims to inspire every child to create their best digital future. https://microbit.org/)
  • その開発環境として、メイク・コードがマイクロソフト社から無償で提供されています(Microsoft’s MakeCode editor is the perfect way to start programming and get creating with the BBC micro:bit. https://makecode.microbit.org/)
  • マイクロビットは、大きな電気端子が備えられており、簡単に電子工作へ応用ができます。
fig.6 ポート応答性の観測
▲ポート応答性の観測 青が信号源、赤が応答波形。遅延時間は6, 12, 18[ms]とばらつく
  • マイクロビットは、無線通信機能を持っています。
▲メアンダラインアンテナ(マイクロビット)
▲メアンダラインアンテナ(マイクロビット)
  • マイクロビットは加速度センサーを持っています。このセンサーと無線通信機能を利用して2台のマイクロビットでジャンケンができます。
  • 1台のマイクロビットで、もう1台のマイクロビットを無線で操縦して車を回せば、「ラジコン・カー」も作れます。
▲DCモーター2個をmicro:bitで制御して動かす車です。前進/後進/回転ができます。
▲DCモーター2個をmicro:bitで制御して動かす車です。前進/後進/回転ができます。

 

▼以下のリンクから製作例をご覧ください。